当会は、大正八(一九一九)年に発足して以来、宗派をこえた仏教の精神を学び合う場として、東京大学の学生を中心に多くの方々に支えられてまいりました。百年を超える歴史の中で、時代の変化とともに活動のかたちは変わりつつも、仏教の教えをよりどころとしながら、静かな対話とつながりの場を築いてきたことは、当会の誇りであり、今後も守り伝えてゆくべき伝統であると感じております。
当会は非営利の会員制組織であり、決して大きな団体ではありませんが、会員同士の顔が見えるような温かな運営を目指しています。現役の学生会員もスタッフとして活動しており、自ら企画や運営に携わることを通して、仏教の教えを現代的な実践として深めています。そのような活動は、学生にとっても社会人にとっても、世代をこえた出会いや学びの機会を生み出す貴重な経験となっています。
今日、私たちは多様な価値観が交錯する時代を生きています。そうした中で、仏教の智慧や慈悲の思想は、世代や立場をこえて人と人とを結びつける普遍的な力を持っていると信じています。東京大学仏教青年会が、そのような出会いと学びの場であり続けることを願っております。
仏教に関心をお持ちの方でも、そうでない方でも、所属や年齢、宗派や信仰の有無を問わず、どなたでもご参加いただけます。どうぞ、お気軽に当会にお立ち寄りください。
今後とも、東京大学仏教青年会へのご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
一般財団法人 東京大学仏教青年会
理事長 加藤 隆宏