漢文仏典講読

B-1 漢文仏典講読
空海の思想を尋ねて―『十巻章』を読む―

講師

竹村 牧男 先生(東洋大学名誉教授

開講日

第3水曜日 13:30-15:00 全9回
①5/15 ②6/19 ③7/17 ④9/18 ⑤10/16 ⑥11/20 ⑦12/18 ⑧1/15 ⑨2/19
※昨年度とは開始時間が異なります。

講座開始日

2024年5月15日(水)

申込締切日

2024年5月1日(水)

講義形式

対面形式(定員30名)およびZoomによるオンライン形式の併用

参加費

1,000円(全9回分)

講座風景©東京大学仏教青年会

テキスト

『十巻章』改訂版(高野山大学出版部、昭和41年)

講義のねらい

空海の主要な著作を収載した『十巻章』を順次講読し、空海の密教思想の特質を理解し、仏教思想の現代における可能性について考えることをねらいとします。

講義内容

弘法大師空海はその主著『秘密曼荼羅十住心論』のほかにも膨大な著作を残しています。空海の密教そのものの思想は、空海の種種の著作に深く尋ねていく必要がありますが、そのためのテキストとして、『十巻章』という書物があります。これは、空海が著した著作七種・十巻を一冊にしたもので、中に、『即身成仏義』、『声字実相義』、『吽字義』(以上、各一巻)、『弁顕密二教論』(二巻)、『秘蔵宝鑰』(三巻)、『般若心経秘鍵』(一巻)、『菩提心論』(一巻)が収められています。ただし『菩提心論』は、龍猛作と言われるもので、空海の著作ではありませんが、空海が大変重用したものです。この中、特に『即身成仏義』、『声字実相義』、『吽字義』は、密教の世界観そのものを描いたものです。この『十巻章』を、順次、拝読していくことを通じて、空海の真言密教の内奥・本質に迫りたいと思います。現在は『吽字義』を読み進めており、新年度もその続きからになります。なお、講義において用いるテキストは上記を用いますが、ちくま学芸文庫その他、入手しやすい他のものを用意されても差し支えありません。

備考